羊の恩返し

昔々あるところに、おj(ry


ある日のこと、いつものとおり、おじいさんが山で芝刈りをしていると『めぇ、めぇ』という言う鳴声が聞こえたので、その鳴き声をたどっていった。
するとそこには、猟師のワナに掛かった羊が倒れているではないか。
『めぇめぇ』
『おや、まあかわいそうに。このあたりに羊を食う習慣はないから助けてやろう』
(中略)
ある雪の日の夜、入り口を叩く音がします。
『ごめんください、この雪の中、道に迷ったので一晩だけ泊めていただけませんか?』
おばあさんが扉を開けると、そこにはニットのワンピースを身に着けた美しい娘さんが立っていました。
『何もお構いは出来ませんが、雪が止むまでここにいなされ』
二人は娘さんを家に迎え入れると、暖を取らせ、貧しいながらも精一杯もてなしました。
しばらくして娘が言いました。
『何か鉤の付いた棒のような物はありませんか?』
『それならば、古い火箸がある。ちょいと待っていなされ』
おじいさんから鉤をつけた火箸を受けとると、お礼がしたいので奥の部屋を借りたい、部屋は覗かないでくれと言うが早いか、奥の部屋に閉じこもってしまった。
次の日の朝、娘さんからおじいさんとおばあさんに昨晩のお礼だと、ニットで出来た帽子をプレゼントされました。
二人ともたいそう喜んだのに気を良くしてか、娘さんが言いました。
『それではもう少しお礼がしたいので、もう一晩泊めてはもらえないでしょうか?今度はお二人のお好きなものを作ります』
それならばと、二人はおそろいのマフラーを作ってもらうようお願いし、娘さんも気持ちよく引き受けました。
ですが、昨晩のニット帽といい、予定のマフラーといい、二人の家には毛糸などありません。
心配になっておばあさんがたずねました。
『あの毛糸はどうしたんだい、うちにはあんな毛糸は置いて無いのに』
『あれは私の荷物の中に入っていたものです、心配しなくて大丈夫ですよ』
娘さんが微笑みながら答えるのを聞いて、おばあさんは安心してましたが、おじいさんは気づいてしまいました。

・・・ワンピースの丈が、膝までから膝上15センチに変わっている!

こんなことならマフラーと言わず、セーターにしてもらっておけば良かったと思うおじいさんですが、そこは大人の余裕。
わざわざ変更などは求めないことにしました。
しかしこうなっては、毛糸をほどいている姿が気になるのが男のサガ。
おばあさんの制止を振り切って、おじいさんは娘さんの閉じこもった部屋を覗きに行くことにしました。
足を忍ばせ、そっと扉を引いたおじいさんが見たものは、蹄で器用に火箸を操る羊s(ry


『本当にいい娘さんだったのに・・・アンタときたら・・・』
『後生じゃー!後生じゃー!一目でいいんじゃー!』
完成していれば股下どころの話じゃなかったはず。
焦ったばかりに全てを失ったおじいさんは何時までも何時までも夕日に向かって吼え続けていましたとさ。
どっとはらい